初めての施設選び

有料老人ホーム

介護保険制度の導入によって、最近「有料老人ホーム」という言葉をよく耳にするようになりました。しかしながら、「有料老人ホームとは何か?」といわれた時に明確に答えることが出来る方はあまりいらっしゃらないようです。

有料老人ホームとは、老人福祉法において、次のように規定されています。

老人を入居させ、入浴、排せつ若しくは食事の介護、食事の提供又はその他の日常生活上必要な便宜の供与をする事業を行う施設であって、老人福祉施設、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う住居等でないものをいう。

(老人福祉法第29条第1項)

「有料老人ホーム」のイメージをお聴きすると・・・

  • “高額で入居するだけでも数千万円必要となるのではないか?”
  • “費用が高いものなので、最初から候補から外している”

といった意見が非常に多く、今後のシルバーライフの舞台となる施設選びの候補の中に最初から有料老人ホームを入れていない方が多くいらっしゃるのが現状です。

しかし、現在では多くの高齢者にとって利用しやすい環境が整い、より身近で より快適な有料老人ホームに進化しております。

最近の有料老人ホームの特徴を挙げると、次のようなことが言えます。

  1. 入居費用の低価格化(中には無料のものもあります)
  2. 要介護者向けの場合は居室の広さや建物の規模が縮小化、一方、自立者向けには居室(居室内にバス・キッチン付き)や共用部分の設備(シアタールームやプールなど)にこだわり
  3. 介護保険制度の導入に伴って有料老人ホームが急増したことから、自治体が特定施設入居者生活介護事業参入規制を行うところもあり、介護付有料老人ホームよりも住宅型有料老人ホームが大きく増えてきている。
  4. 都市型有料老人ホームが増えている。

また、「有料老人ホーム」でなく「特別養護老人ホーム」を選ぶ、という方の大半の理由であった『費用が安い』という面も、平成17年10月の介護保険法の一部改正によって、特別養護老人ホームの居住費と食費が全額自己負担になったことによって双方の費用格差は縮小され、「有料老人ホームを選ぶ」という方が増えてきた要因の1つになっています。

是非この機会に、老後の人生を快適で有意義に、そして楽しく積極的な生活ステージとして捉えた「有料老人ホーム」の選択を行ってはいかがでしょうか

有料老人ホームの種類

民間が運営する有料老人ホームには、「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3種類があり、更に「介護付有料老人ホーム」は介護サービスの提供方法によって、『一般型』『外部サービス利用型』の2種類に分けられます。

いずれのタイプの有料老人ホームであっても食事などのサービスを受けることが出来ますが、介護が必要になった場合の対応(入居条件も含めて)に違いがあります。現在、そして将来の身体的状況を考えながら有料老人ホームのタイプを決定する必要があります。

介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)

介護や食事等のサービスが付いた有料老人ホームで、介護保険で定められた基準を満たし、特定施設入居者生活介護に指定された有料老人ホームです。

このタイプの有料老人ホームは、介護サービスが義務付けられた施設で、要介護者3人に対して、ホームの介護スタッフが1人以上の割合で配置されています。介護や食事等のサービスが付いた有料老人ホームで、介護保険で定められた基準を満たし、特定施設入居者生活介護に指定された有料老人ホームです。

【入居対象者】
施設によって異なりますが、60~65歳程度以上の自立者および要支援・要介護者
【介護が必要になった時の対応】
有料老人ホームが提供する特定施設入居者生活介護を利用しながら当該有料老人ホームの居室で生活を継続することが可能です。24時間ケアスタッフが常駐し、いつでも介護を受けることが出来るため、安心して生活出来ることが特徴です。ただし、有料老人ホームによって介護サービス料金の計算方法が違ったり、介護が必要になると「自室で介護を受けられる」、「相部屋に移動する」「専用の介護棟に移動する」などホームによって異なりますので、入居契約前に確認しておく必要があります。

介護付有料老人ホーム(外部サービス利用型特定施設入居者生活介護)

介護等のサービスが付いた有料老人ホームですが、介護サービスは委託先の介護サービス事業所が提供します。

※安否確認やケアプラン作成等は有料老人ホームの職員が行います。

平成18年の介護保険法改正時に新たに設けられた仕組みで、住宅型有料老人ホームのメリット(1対1で介護サービスを提供)と一般型(特定施設入居者生活介護)介護付有料老人ホームのメリット(ケアサービス計画にスタッフが関わる)を合わせた仕組みになっています。

【入居対象者】
施設によって異なりますが、60~65歳程度以上の自立者および要支援・要介護者
【介護が必要になった時の対応】
有料老人ホームの委託先の介護サービス事業所が提供する介護サービスを利用しながら当該有料老人ホームの居室で生活を継続することが可能です。一般型と同様に、介護が必要になると「自室で介護を受けられる」、「相部屋に移動する」「専用の介護棟に移動する」などホームによって異なりますので、入居契約前に確認しておく必要があります。
また、委託先の介護サービス事業所がどこなのか?、夜間等の緊急時の対応がどうなっているのか?等を確認しておく必要があります。

住宅型有料老人ホーム

食事や生活支援等のサービスを受けることができる有料老人ホームです。

【入居対象者】
施設によって異なりますが、60~65歳程度以上の自立者および要支援・要介護者
【介護が必要になった時の対応】
施設では介護サービスが提供されていないため、入居者ご自身の選択によって地域の訪問介護サービスや入浴サービスなどの介護サービスを利用しながら、引き続き有料老人ホームでの生活を継続することが可能です。
したがって、介護付有料老人ホームのように施設が提供する介護サービスではなく、各入居者毎に作成されるケアプランに基づいて外部介護サービスを受けますので、利用する介護サービスの選択(種類や気に入らなければサービス提供先を変えるなど)や利用した部分に対してのみ費用発生するというメリットもある反面、介護サービスを受けられる時間が限られることや、在宅で介護サービスを受けているのと変わらないため、要介護度があがるとそれに応じて費用負担は増えていく、等のデメリットもあります。

健康型有料老人ホーム

自立した高齢者を対象にした有料老人ホームで、食事等のサービスを受けることができます。費用が安く、入居されている方全員が自立者であるため、周囲には元気な高齢者が多く、他のタイプの有料老人ホームと比較して活気ある施設が多いようですが、要介護となった時には退去する必要があること等の理由から、全国で見ても数カ所程度しかありません。

【入居対象者】
施設によって異なりますが、60~65歳程度以上の自立者
【介護が必要になった時の対応】
契約を解除して退去しなければならない。
※併設または提携先の介護付有料ホーム等の施設に移る場合もあります。

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